私の提供しているペアレンツコーチングでは、親御さんと子供の「才能・強み」を伸ばす子育てを目指しています。
今回は「なぜ強みに着目するのか」「弱みをカバーしなくていいの?」「そもそも強みなんてないんだけど…」といった疑問・悩みを解消していきます。
- なぜ弱みではなく「強み」に着目するのか
- 強みを伸ばすメリット3選
- 誰にでも強みはある
- まずはあなたの強みを伸ばすところから!
また、本ブログでは言葉の定義を下記のように定めています。
- 得意…人よりもうまくできること。
- 才能…自然にやっていること。強みの原石。才能には両面性があり、うまく使えていると成果が出るが、 使いこなせないとマイナスの結果をもたらす。
- 強み…才能を磨いて、常に成果が出る状態で使えるようになったもの。 その力を発揮しているときに「楽しい」と感じられるもの。
※得意なことであっても、やっていて「楽しくない」「充実しない」ことは強みではない
なぜ弱みではなく「強み」に着目するのか
過去の育成方法には、「弱みを見つけて改善する」ということが多かったですが、今は強みを伸ばすことが注目を集めつつあります。
特に、日本は失敗に厳しすぎるといわれる文化でもあり、失敗をしないために弱みを克服する、リスクを減らす、といったことに注目しがちです。
強みにこそ、大きな可能性がある
しかし、弱みに着目して必死に改善しても、みんなが「平均的な人」になるだけです。
それでは結局、どれだけ頑張っても「平均的な」結果しかでないまま終わるのではないでしょうか。
日本は今もそうですが、「平均的な人」を量産する教育になっている気がするのです。
しかし実際には、自分ならではの強みで突き抜けた先に、自分らしい成功・幸せな未来があるのではないでしょうか。
強みを伸ばすメリット3選は次の項目でまとめます。
人間の脳はネガティブに反応しやすい
人間の脳は、大昔から大部分は変わっていません。
厳しい自然界で生き残るために、人間の脳はネガティブな情報に反応しやすいようになっています。
そうして危険を回避して生き延びてきたので、当然のことなのですが、現代では少し困ったことになります。
弱みやできていないことには意識せずともすぐに気が付くのですが、「強み」「てきていること」は、意識する練習をしなければなかなか気がつけないのです。
強みを伸ばすメリット3選
強みを伸ばすメリットは様々あるのですが、その中でも3つに絞って説明します。
- 強みに着目するとやる気と生産性がアップする
- 強みを伸ばす方が圧倒的に伸びる
- 強みを活かすことで、弱みが目立たなくなる
1.強みに着目するとやる気と生産性がアップする
有名な強み分析ツール「ストレングスファインダー」を提供するギャラップ社の行った調査では、
上司や組織が従業員の強みに着目している場合、従業員の熱量が大きく向上し、生産性も高いことがわかっています。
これは想像もしやすいのではないでしょうか。
職場で自分の上司が「君の強みは○○だね、それを活かせるこの仕事をしてほしい」といわれると、やる気が湧いてきませんか?
また、強みは「やっていて楽しい・充実する」ことでもあるので、充実するし成果もついて来て、また楽しくなって…というポジティブなループに入っていきやすいです。
この結果を子育てに当てはめると…
上記の「上司や組織が従業員の強みに着目している場合、従業員の熱量が大きく向上し、生産性も高い」について、上司と従業員の関係を、親と子の関係に置き換えてみます。
すると、次の仮説が成り立ちます。
「親が子供の強みに着目している場合、子供の熱量が大きく向上し、生産性も高まる」
私は、日常生活で親が子供のいいところに着目し、それを伝えていくことで、子供の日々の活動へのやる気や意欲が向上していくと考えています。
2.強みを伸ばす方が圧倒的に伸びる
ネブラスカ大学が16歳の学生を対象に行った、このような実験があります。
- 一般の学生と、速読が得意な学生に、同じ速読のトレーニングを3年間実施。
- 3年後、習熟度合いを確認。1分間にいくつ単語を読めるかテストした。
- 一般の学生はトレーニング前後で、90単語➡150単語 (約1.7倍)に向上
- 速読が得意な学生はトレーニング前後で、350単語➡2900単語 (約8.3倍)に向上した
- トレーニング後の一般学生と速読が得意な学生との差は 約19倍にもなった。
この研究の結果から、「強みを伸ばすと圧倒的に伸びる」ことがわかります。
強みを伸ばすことがいかに強力か、実感いただけたのではないでしょうか。
弱みを克服することに時間をかけるよりも、自分の強みを伸ばすことに時間を使った方が成果にもつながります。
3.強みを活かすことで、弱みが目立たなくなる
強みを活かすと自己効力感が向上する
人は強みを活かしていくと自然に成果も出るので、自信がついていきます。
特に、「自分ならできる」という感覚(自己効力感)が高まっていくんですね。
その結果、苦手だったことにも「できるかも」と思えてチャレンジできるようになったり、
ポジティブな思考になることで視野が広がり、自分で自分の弱点に気づき、それを克服する方向に動くことで弱みが出にくくなります。
才能を強みに変えると弱みが消えていく
また、才能を例に出すと、才能とは強みになる前の段階で、プラスに使えることもあればマイナスに働くこともある、両面性を持つ状態です。
例えば、「共感性」という才能を持つ人がいたとします。
共感性はプラスに使えると「人の気持ちを理解し、寄り添える」という強みになりますが、
マイナスに使うと「相手のマイナスな感情を吸収しすぎて疲弊してしまう」という弱みになります。
この共感性を自分で理解し、才能を強みとして使えるようになると「相手の気持ちは理解するけれど、一線ひいて相手の感情に巻き込まれすぎないようにする」というコントロールができるようになります。
その結果、「相手のマイナスな感情を吸収しすぎて疲弊してしまう」という弱み自体がほとんどでなくなります。
つまり、才能を強みに昇華させることが、弱みの解消につながっているのです。
苦手を克服しても強みは伸びない
そもそも、できていないことばかり指摘されると、やる気をなくしませんか?
それは子供も同じ。
ダメなところばかりに着目すると、子供の自己肯定感を下げてしまい、自信を失ってしまいます。
苦手なことを克服しようとしても、もともと苦手なことなので成果も出にくく、やる気も自信も失い。ネガティブスパイラルにはまっていきます。
誰にでも強みはある
強みに着目した方がいいことはわかったけど、自分や子供の強みなんてわからないよ…。
このように思う気持ちもわかります。
私は以前もそうでしたから…。
また今後記事にしようと思いますが、私は仕事で休職になり、何とかして転職しなければ…。と思っていた時期がありました。
その時に自分のスキルや強みについて考えたのですが、いくら考えても思いつかず自信を失っていました。
でも、今なら自信をもって言えます。
「強みがない人なんていない!誰にでも強みはある!」
強みが見つけられない理由
強みや、強みのもとになる才能とは「自分が自然とできること」の中にあります。
自分では意識せずやっていたり、当たり前にやっていることなので、それが強みだと自分ではなかなか気が付けないんです。
ではどうすればいいのか?
一番簡単な方法は、人に見つけてもらうことです。
自分の仲のいい友人、家族に聞くのもいいですし、仕事をしている方であれば上司との面談時に聞いてみるのも手です。
もちろん、コーチに見つけてもらうという方法もありますよ。
私は強み発見ののセルフワークをたくさんやってきましたが、それでも気づかなかった強みを自分のコーチ仲間に、たくさん見つけてもらいました♡
意外かもしれませんが、自分のいいところは他人の方が気付いているものなのです。
親御さんの強みを活かす!ペアレンツコーチングについてはこちらの記事「ペアレンツコーチングとは?」をご覧ください。
また他には、強みの診断テストなどを受けてみるのも手ですね。
まずはあなたの強みを伸ばすところから!
強みに着目するメリットについて紹介しました。
- 強みに着目するとやる気と生産性がアップする
- 強みを伸ばす方が圧倒的に伸びる
- 強みを活かすことで、弱みが目立たなくなる
強みを伸ばすのは子供だけではない
ペアレンツコーチングでは、もちろん子供の強みの見つけ方、伸ばし方も考えます。
しかし、子供の前にまず「親御さん」の強みを見つけます。
それはなぜか。
親御さんが自分の強みを知り、強みを磨いていくことで、親御さん自身が満たされ、輝いていくからです。
親御さんが輝くことで、子供にも良い影響が広がっていく と私は考えています。
自分の強みを知り、活かすことで「あなたが親だからこそできる子育て」を実現していきませんか?
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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